
離婚なんてしたくないのに、配偶者から「急に離婚したい…」と告げられて困っていませんか?
離婚したくない理由には「子ども」「将来設計」「お金」「老後」「世間体」などがあると思いますが、もし配偶者に対して愛情が残っていたら尚更、離婚はしたくないものです。
実はこのような離婚を切り出されるケースでは、適切な対策を講じることによって「よりが戻る」「復縁できる」という事例は少なくありません。
離婚したくない、よりを戻したいと思った時に取るべき修復対策について解説します。
離婚を切り出された原因は何?離婚したくない理由は?
たとえ夫(妻)から離婚を切り出されたとしても、離婚したくないのであれば、まずは「よりを戻すための対策」を試みることが大切です。
離婚は双方の同意又は民法的な要件がないと成立しません。相手とよりを戻すためにも、まず離婚を切り出された原因を整理し、自分を見つめなおす必要があります。
相手が離婚を切り出してきた理由と本音は何か?
最近の離婚原因は時代とともに変化しています。代表的なものには「モラハラ(モラルハラスメント)」と「逆DV(ドメスティックバイオレンス)」があります。
モラハラとは肉体的暴力ではなく、精神的暴力のことです。例えば、思い通りにならないと些細なことで暴言を吐くようになり、最終的には口も利かなくなってしまうのです。
このような精神的暴力が日常的に繰り返されると妻(夫)は相手の顔色を伺いながら脅えて暮らすことになってしまいます。他にも、食事の用意が遅れる、部屋が片付いていないということでストレスがたまり、蓄積してきたストレスが爆発し離婚へと発展するケースも珍しくありません。
最近では性格が優しい男性とキツイ女性が増えたせいか、妻が夫に手をあげる逆DVのケースも増えています。逆DVは比較的若い年齢層の夫婦に多く、妻が夫に暴力をふるうのには、家事が苦手な実家依存や男女平等意識の強さなどの表れと言われています。
ほとんどの夫は子どもや仕事のことなどを考慮して我慢してきたことが影響して不倫に走るということも少なくありません。
さらに、最近では改正年金分割法の施行の影響もあり、「子供の養育が終わって自由になりたい」ことを理由とした熟年離婚件数もかなり増えています。
現在の離婚の原因は多様化しており、いずれの年齢層、結婚年数でも、「性格の不一致」や「浮気」「夫の暴力」「借金」など定番的な離婚原因では片づけられなくなっています。
そのため「うちの家庭は大丈夫」というような過信は禁物です。相手の隠れた本音が無いかをチェックしておくことが大切です。
自分が離婚したくない理由を整理する
離婚したくないと考えている人の中には、配偶者に対して「愛情がある」ことが理由である人も多いです。それとは別に、経済的な事情、子供への影響などを考えて離婚を躊躇する人も大勢います。
特に専業主婦を続けてきた人の場合には家計(経済的理由)の理由からいつの間にか配偶者に支配され、配偶者の思い通りに操られ、自分で考えたり行動したりできなくなっているケースも珍しくありません。
子供のことを第一に考えている人は、離婚後の家庭環境・通学環境の変化や養育費に関する問題、子ども自身へのメンタル的なケアなどを考慮して離婚したくないという結論に至るケースも少なくありません。
それとともに昨今多いのが、高齢化にともなう老後不安です。高齢になると、老後に自分を支えてくれる人がいなくなるという不安から離婚を敬遠する夫が増えています。
離婚せずにこのまま結婚生活を続けていく必要が本当にあるのか?心の底から離婚したくないと考えているのか?自分自身で離婚したくない理由をしっかり整理して考えることも大切です。
自分に悪い点はなかったか?
離婚を切り出されるのは、相手も夫婦生活の中で長く不満が溜まっていた可能性があります。よりを戻したいのであれば「自分に悪い点がなかったか?」振り返ってみることも必要です。
浪費やギャンブル、モラハラ、DV、家にお金を入れない、家事をしないなど、配偶者から離婚を切り出された原因に思い当たる節はありませんか?自分の主張ばかりする、相手の話しを聞かないなど、日常生活の些細なことでも相手には精神的に大きな負担を与えることになります。また、性交渉の拒否(セックスレス)が原因で離婚に至るケースも多くあります。
理不尽な理由で攻め続けられたことにより、倦怠感に襲われたり、緊張感が走ったりと、日々が憂鬱になってしまい、動悸や不眠、頭痛、吐き気など様々な身体症状が出るケースもあります。
離婚を切り出される前に相手に行動や言動の変化があったはずです。本当に別れたくない、よりを戻したいと考えるのであれば、まずは自分の悪い点を見つめなおし、それを直す努力が必要になります。
よりを戻したいときに取るべき対策
離婚を切り出された理由は様々ですが、一方的に問い詰めたり、わざと優しくしたり、謝り倒したりなど、逆効果になってしまうような行動や言動は避けるべきです。
離婚の危機を回避して、よりを戻すためには、個々の事情に合わせた心構えと対策をしなくてはいけませんが、どうしたらいいのかわからないという方も多いと思います。
夫婦生活の修復のために必ずやっておくべき心構えと対策を紹介します。
1.自分に誤りがあれば認める
プライドの高い人は自分の間違いを認めたくない又は自分ばかりを認めさせる傾向にあります。相手に理解してもらうためには、相手が間違えている、相手が悪いと罵るのではなく、自分が妥協して誤りを認めることが大切です。
自分の誤りを認めないような人とよりを戻したいと考える人は誰もいません。別れたくない、よりを戻したいと真剣に考えるのであれば、信念を押し通すことと自分の考えを固く守ることは全く別のものであることを理解する必要があります。
2.相手を責めない
お互いに何かしらの原因があるとしても、絶対に相手を責めてはいけません。感情的に相手を責め立てると今以上に関係を悪化させてしまうことになります。特に離婚を切り出した直後には相手は別れたい気持ちが強くなっています。
「もう離婚するぞ!」と開き直った状態にいる人を責めるのは逆効果です。責めるなら自分だけにしておかなければいけません。
3.相手を支えることを宣言する
相手からの信頼を取り戻すにはある程度の時間が必要です。自分はこれから経済的にも精神的にも妻(夫)を支えていくことを宣言し、今までの自分から生まれ変わることを約束することでもう一度チャンスを与えてもらえる可能性は高いです。
もちろん、今までの自分の問題点を改善した上での話になりますので、改善点を具体化して説明することにより説得力が生まれます。
4.子供の将来を話し合う
母性本能が強い人であれば子供の将来を真剣に話し合うことで相手の気持ちを揺さぶることもできます。子どもはパパもママも大好きです。子どもにとって両親が揃っている方が幸せであることは言うまでもありませんが、うわべだけの言葉は通用しません。
あくまでも本心で、自分よりも子供そして妻(夫)のことを第一に考えているということを相手に響くような形でアピールすることです。
5.話し合いを止めない、何度でも説得する
話し合いをせずに自然によりが戻ることは絶対にありません。何度も話し合い、自分の悪かった点や今後どう改善していくのかを相手の理解を得られるまで何度でも説明する決意が大切です。
ただし、話し合いを強要したり、一方的に問い詰めたら相手の気持ちはより離れてしまいますので注意が必要です。
6.別居せずに今の生活を続けること
夫婦仲がこれ以上悪くならないように冷却期間を置いたほうがいい結果が生まれるのではと考える人もいます。しかしながら、別居することで「心が一層離れる」「開放感から浮気する」「ギャンブルに走る」などマイナスの結果を招いてしまうリスクもあります。
すでに別居している場合は、関係性が切れないように、こまめに連絡を取るなどの対策が必要ですが、もし現在も同居しているのであれば、別居せずに今の生活を続けるほうが良いでしょう。
7.浮気をしていても許す
夫が離婚を切り出すケースで多いのが浮気です。配偶者の浮気は裏切られた気持ちになるため腹立たしいものですが、よりを戻したいなグッと我慢するしかありません。
最近では夫に浮気の兆候があった場合に、探偵事務所に浮気調査に依頼する人も増えていますが、依頼時に離婚を考えている人は全体の3割程度しかおらず、浮気調査をする半数以上の人は離婚したくないと考えています。
男性に限らず女性の浮気も増えていますが、いずれにしても、離婚せずによりを戻すのであれば、浮気をしていても許し、今後二度と浮気しないことを約束してもらうようにしましょう。
8.円満調停を検討する
別れたくない、よりを戻したいと思っても自分だけの力では以前のような円満な夫婦関係に修復する自信がないという場合は「円満調停」を利用することで相手の離婚を考え直すきっかけを作ることができます。
円満調停とは、家庭裁判所が選んだ調停委員によって、双方の言い分や気持ちを聞いたり、原因を調査したりして夫婦関係を修復するための場を設ける手続きです。裁判所も離婚するのが必ずしも良い結果にはならないという観点から、夫婦関係の「修復」「やり直し」を積極的に勧めることがあります。
円満調停で必ず夫婦関係を修復できるという保証はありませんが、改めて話し合いの場を設けることができ、相手に少しでも修復を望む気持ちがあれば、円満調停を利用することで話し合いが進み、よりを戻す方向に向かうことも多々あります。
9.弁護士に相談する
円満調停は夫婦関係を修復する有効な手段と言えます。しかし、円満調停は家庭裁判所を介した手続きとなりますので、自分だけでは不安という方も少なくないと思います。
調停委員によっては、やり直しを積極的にサポートしてくれないケースもありますので、離婚問題でこじれた時には、弁護士に相談するのが良いでしょう。
離婚回避に関する専門の弁護士には、様々な案件を解決した実績がある弁護士も多数存在していますので、円満調停を有利に進めることができます。
問題解決に向けた様々なアドバイスを受けることで、見えてこなかった「よりを戻したい」というゴールの道筋が見えてくるとともに精神的にも楽になります。
離婚を切り出されたけど、「別れたくない」「よりを戻したい」「やり直したい」と本気で考えている人は、依頼の有無にかかわらず、まずは離婚に強い弁護士に相談してみることが得策です。
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