意外な方法で結婚を決めるスリランカ。本人達は納得してるのか・・・?

意外な方法で結婚を決めるスリランカ。本人達は納得してるのか・・・?

日本の結婚事情においては、当たり前のように恋愛結婚が主流となっています。
お互いが納得した上で自由に恋愛をし、最終的に行き着く先が結婚といってもいいでしょう。

もちろんそれが自然の流れともいえますし、どんなタイミングで自分にとっての運命の出会いを感じるかは人それぞれです。

しかし、スリランカでは意外な方法で結婚相手が決められています。
その意外な方法というのが、なんと「占い」です。

果たしてこんな方法で結婚を決められて、本人達は納得をしているのか甚だ疑問ではあるところですが、世界にはこんな風習の国もあるのですね。

今回は、「それでいいのか?」とつい言いたくなるような、スリランカでの結婚事情についてご紹介いたします。

星占いに行動を託すスリランカ

スリランカで結婚相手を決める際には、基本的にはカースト的な階級意識をもとにしています。

インドほど明確にはされていませんが、国民には少なからず階級意識が根付いていますし、封建的な一面も見え隠れしています。

しかし、それらに負けじと重要視されているのが占星術による相性診断です。

なんだか真面目な話題から、急に乙女チックな話題に切り替わってしまいましたが、スリランカでは、この占星術による占いがびっくりするほど重んじられていて、結婚相手はもちろんのこと、子どもに文字を教える時期や、国民の祝日までもがこの星占いによって決められています。

何をするにも占星術に判断を求めるという風潮があり、国民のほとんどがこの占い結果を本当に大事にしています。

自分にとっての運命の相手は星空が知っているという、なんともロマンチックな国風です

ホロスコープで自分自身を覗き見る

Horoscope-Christ

ところで、みなさんはホロスコープというものをご存知でしょうか。

スリランカでは子どもが産まれると、すぐに占い師に頼んでホロスコープを作ってもらいます。このホロスコープというものは、チャートといって個人を占うための天体配置図のことをいい、これを見ることによって様々なことがわかるといわれています。

たとえば、自分の本来持っている性格や、夫婦との仲、親族との関係、運気の流れといったものまでわかるそうです。

スリランカではこのホロスコープが行動の指針となっているというのですから驚きです。
自分にとって一生ものとなる大きな出来事は、このホロスコープによって良い日と悪い日をあらかじめ知った上で行動をするといいます。きっと人生の岐路にはホロスコープを眺めているに違いありません。

スリランカにも結婚相談所がある

スリランカでは結婚ブローカーのような存在があり、たくさんの人々のホロスコープを事前に把握していて、星占いの相性がいい相手を紹介してくれます。

このブローカーと占い師は直接的に関わりがないとされていて、あくまでも結婚相手を紹介する役だけを担っています。
日本風にいってしまえば、結婚相談所というわけですね。

星占いの相性がいい相手とのお見合い結婚が、スリランカでの主流というわけです。
また、この結婚相談所を介さずに縁談の話が持ち上がった場合であっても、やはり占い師からの助言を第一に考えます。

占いで決められるとはいえ結婚には真剣

星占いによる相性診断で結婚相手を決めているなんて聞くと、なんだか可愛らしい姿を想像してしまいがちですが、結婚に対しては真剣で厳しいのがスリランカです。

特に女性に対しては、結婚前に交際していた他の男性と性交渉なんてしようものなら差別的に扱われます。
そんなことが嫁ぎ先の姑に知られてしまったとなったら、婚約なんてものはあっという間に解消されてしまうのです。

さらに、信じられないことに新婦が本当に処女であるのかどうかを、結婚初夜に姑が床をわざわざ確認しに来ることもめずらしくはないそうです。

スリランカでは悪く言ってしまえば男尊女卑のような考えが一般的とされていて、結婚の際には花嫁側が相当額の現金、家財道具類などを新居に持っていかなければならないという慣習があります。
また、身分のそぐわない嫁ぎ先にはまったく歓迎されません。

でもやっぱり納得してはいなかった!

読み返してみても、「それでいいのか?」とつい言いたくなるような結婚事情でしたが、やっぱり若者たちは納得していませんでした。
スリランカでは近年、こうした古い風習に捕らわれることなく、自由に恋愛をして結婚をしていく若者たちが増加傾向にあるようです。

最近の若者たちは、結婚前に交際相手を家に連れていくと家族からの非難を浴びてしまうため、こっそりと公園でデートをしたり、人のまばらな森林で二人だけの時間を過ごしたりといったことをしているようです。

やっぱり納得していなかったというわけですね。

日本でも時代の移り変わりによって、伝統とされていた文化が廃れてしまったり、古くからの慣習が軽んじられていたりもしていますが、どうやらそれはスリランカでも同じだったようです。

変わらないというのは素晴らしいことである半面、束縛心を生み出すこともあります。

その時代にあった文化というものが次々と形成され続けて、これからも時代は流れていくのでしょう。

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