離婚問題を弁護士に依頼するメリット、タイミング、費用について徹底解説

離婚問題を弁護士に相談せずに自分だけで解決しようとすると交渉や手続きが思いどおりにいかないことがあります。離婚の話し合いの場では、妻は夫に「言い負かされる」、「一方的に物事を決められる」など、思い通りの主張ができないケースがよくあります。

結果的に、相手の主張ばかりが通るため「慰謝料・養育費が十分貰えない」、「親権を獲得できない」、「財産分与も少ない」という最悪な形で離婚することになります。

孤独で苦しい離婚問題ですが、唯一あなたの味方となって交渉から事務手続きまでを進めてくれるのが弁護士という存在です。離婚に強い弁護士なら法的な観点から適切なアドバイスと依頼者メリットを考えた交渉をおこなってくれます。

調停、訴訟に発展した場合にも裁判所への証言、代理出廷、申立書・陳述書の作成など、依頼人が有利になるように様々な働きかけをおこなってくれます。

離婚問題を弁護士に相談したいと思っていても「何を解決してくれるのか?」「依頼するメリットは何か?」「「弁護士費用はいくら?」など、分からないことが多いために依頼することをためらう方は多いと思います。

この記事では、離婚を弁護士に依頼するメリット、タイミング、費用相場、選び方までを分かりやすく解説します。

離婚と弁護士の役割

離婚の方法には大きく分けて「協議離婚」「調停離婚」「審判離婚」「裁判離婚」の4つがあります。「審判離婚」とは離婚調停が些細な問題でまとまらないときに裁判所の権限で離婚を認める手続きですが、この方法が利用されることは極めてまれです。

そこで、「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」という3つの離婚方法と弁護士の主な役割についてみていきましょう。

協議離婚

当事者同士の話し合いで離婚に合意し、離婚届を市町村役場に提出することで成立する協議離婚は、双方の合意さえあれば離婚が成立する方法ですが、逆説的に言えば合意さえあれば不利な条件でも離婚が成立してしまうということです。

協議離婚での弁護士の役割は、一方的に不利益が生じるような条件で離婚が成立しないように、法律の専門家として仲介し、離婚に向けての話し合いの中心となることです。依頼者が有利な条件で離婚できるように協議離婚に介入して離婚を成立させるように交渉・手続きを進めます。

調停離婚

家庭裁判所が間に入る調停離婚では、調停委員主導のもと、それぞれの主張を聞き、離婚に関する証拠資料の調査や検証を踏まえたうえで話し合いを行います。調停離婚で合意した内容は調停調書にまとめられることになり、裁判の判決と同じ拘束力を持つことになります。

調停離婚では離婚の専門家ではない調停委員が担当することも少なくありません。調停委員の中には、主観的で偏った考え方の結論を出す人もいるため、調停委員だけにご自身の離婚問題を委ねてしまうことは大きなリスクが伴います。

弁護士に離婚調停のサポートを依頼すれば、複雑な書類の準備や作成から申立て手続き、さらには調停委員への働きかけまでを代行してくれます。弁護士は調停に同席することができますので、徹底的に条件を争うことが可能になります。

裁判離婚

裁判離婚は一般的に協議離婚、調停離婚では成立しなかった場合に離婚訴訟を起こし離婚を争うことになります。裁判離婚は協議や調停とは大きく異なり、法的な手続きも多く、一般の人が個人の力だけで争うことは非常に困難です。

裁判で求められるのは具体的な証拠の提出や事実関係の認識など、法的な主張となります。裁判離婚を検討した場合、まず弁護士に相談することで勝つ見込み、妥当な慰謝料、養育費の金額など、専門家の目から見た意見を聞くことができます。

依頼する場合は、証拠資料集めや整理から訴訟提起、裁判所とのやり取りなど、ほぼすべてを代行します。裁判戦略を立て正当性や妥当性を主張することで、より有利な条件での離婚成立に向けて徹底的に争うことになります。

弁護士は離婚問題で何をしてくれるのか

離婚問題を弁護士に依頼することで、ほぼ全ての手続きは代行してもらえます。詳しく説明すると、離婚でまず必要になる相手方との話し合い、交渉、話し合いがまとまれば合意書の作成などをおこなってくれます。

話し合いで解決せずに調停に進む場合は、申立書の作成から裁判に発展する場合を見越した各種証拠資料の作成・提出、調停での主張など。最終的に裁判で争う場合は、訴状や準備書面の作成、証拠の選別・提出から裁判所への出廷など必要な対応の全てを代行してもらうことができます。

離婚を弁護士に依頼する5つのメリット

離婚問題は仕事やプライベートに暗い影を落とします。我慢を重ねることにより精神的にも肉体的にも限界の状態になることが多いです。

離婚を弁護士に依頼すれば、問題を適切に解決できる糸口が見えてきますので、相談するだけでも肩の荷を少しだけ下すことができます。最近では、依頼者の「メンタル的なケア」「離婚後の生活設計」「離婚を避けるアドバイス」などをおこなう弁護士事務所も多くあります。面倒な手続きからも解放されますので気持ちの面でも負担が減ります。

離婚を弁護士に依頼する代表的なメリットは次のような項目が挙げられます。

1.離婚に関して適切なアドバイスをしてくれる

最近は既婚者の約半数が離婚を考えていると言われています。いざ離婚問題に直面したときに何をすればいいのか、どんなものを用意すればいいのか意外とわからないものです。

時間だけが無駄に過ぎていくこともありますし、相手が先に弁護士に依頼してしまい不利な状況に置かれることになるかもしれません。弁護士は依頼者の話をじっくりと聞き、提出した資料を基に、どのような証拠が必要で有効なのか、この先どういった行動をとればいいのかアドバイスしてくれます。

「慰謝料や養育費等の相場」「自分に最善な離婚方法の選択肢」「別居期間中の生活費の確保」「解決後の生活」に至るまで、有利な条件で離婚を進めていくために様々なことを教えてくれます。

2.交渉を任せることができる

弁護士は離婚のような民事事件に代理人として介入することができる唯一の職権を持つ民間事業者です。事件の「和解交渉(示談交渉)」「書類作成・事務手続き」「調停・裁判のサポート」までを任せることができます。

離婚問題では「相手が協議離婚に応じない」「交渉を拒否する」「交渉できる状態ではない」など、話し合いがまとまらずに離婚手続きを進めることができないケースがあります。

特に以下のような事案では、離婚の話し合いができずにいつまで経っても解決しないことがあります。

【よくある離婚交渉が進まないケース】

  • 相手が協議離婚を拒否する
  • 離婚の条件(慰謝料、養育費、財産分与、親権など)が折り合わない
  • DV、モラハラがひどく話し合いができない
  • 精神疾患を抱えている
  • 病気を抱えている
  • 遠方に住んでいる

離婚を「早期解決する」「有利に解決する」ためには法律の専門家で離婚に強い弁護士に交渉を任せるのが確実です。弁護士は依頼者利益の追求のために適切な方法で交渉を進めてくれるでしょう。

3.書類作成を任せることができる

離婚の手続きでは、様々な書類作成が必要な場面が出てきます。普段から公的な書類作成に慣れていない人にとって、この事務手続きはとても面倒で複雑な作業に感じることでしょう。

離婚の書類は「離婚協議書」「不動産の名義変更(登記)」「内容証明」「調停の申立書」「調停の陳述書」など様々な種類がありますが、いずれも「お金(慰謝料、養育費)」「財産(不動産など共有財産)」「子ども(親権、面会交流)」など大切なご自身の権利が書かれたものです。

法的効力や正確な記述が必要なこれらの書類作成を素人が勝手に作ろうとするのは危険です。法律の専門家である弁護士が一語一句確認の上で書類作成をしないと、後で法的な有効性が立証されずに請求権を失う可能性があります。

離婚の前後では下記のような書類作成が必要なケースが出てきます。

  • 離婚協議書:離婚後の取り決め(慰謝料、養育費、親権、財産分与、面会交流など)
  • 婚姻費用契約書:別居時の生活費用の支払いの取り決め時
  • 示談書(和解書):離婚時や離婚後に起きたトラブルの終結時
  • 内容証明:不貞相手への慰謝料請求、養育費未払いの強制執行など
  • 離婚調停申立書:裁判所への申立書
  • 離婚訴状の作成:訴訟離婚の際の訴状

4.事務手続きを任せることができる

離婚時には書類作成の前後に煩雑な事務手続きが必要になります。法律知識が必要な事務手続き、役所への各種申請など、慣れない事務手続きは大きな負担となります。

【離婚時の主な事務手続き】

  • 元配偶者:慰謝料支払い方法など書面によるやり取り
  • 配偶者の不倫相手:内容証明郵便を郵便局での郵送手続き
  • 公正証書化(示談書、離婚協議書など):公証役場での事務手続き
  • 裁判所(調停離婚、離婚訴訟):裁判所への申立、各種確認
  • 登記手続き(財産分与):法務局で不動産を分与された際の名義変更手続き
  • 財産評価(財産分与):固定資産評価証明書の手続き
  • 税務手続き:税務署に財産分与による贈与税の申告
  • 年金分割:年金事務所へ年金分割情報提供の申請

離婚のケースによって必要な手続きはそれぞれ違いますが、離婚に詳しい弁護士ならば「交渉」「書類作成」だけでなく、事務手続きまでワンストップでサポートしてくれます。

「不慣れな役所への申請」「裁判所への提出」「公証役場での手続き」も弁護士に任せることができますので安心です。

5.離婚調停、裁判離婚の代理人なってくれる

離婚という民事事件では当人同士の話し合いがまとまらなければ裁判所で解決をすることになります。離婚調停、裁判離婚、審判離婚により和解を目指すことになりますが、この裁判所での解決の際に「自分の主張が通らない」「不利な状況に追い込まれる」ということがあります。

調停委員が「話しを聞いてくれない」「決めつける」など、相性の悪さも相まって、希望どおりの解決にならないことがあります。調停委員との面談においても、離婚に至るこれまでの経緯を時系列で的確に説明できないと不利な裁定が下ることもしばしば見られます。

ですので、離婚調停や裁判離婚の際には、裁判所の考え方や対応に精通した離婚に強い弁護士に依頼することで、ご自身の訴えがより伝わりやすくなります。弁護士は離婚調停時には裁判所へ同行し調停員との面談に同席することができます。裁判離婚の際には訴状作成から代理人として裁判へ出頭できます。

離婚調停、裁判離婚で、有利な解決が図れるように弁護士が様々なアドバイスをしてくれます。相手と顔を合わせたくない場合や仕事の都合で日中昼間に裁判所には行けない場合にも弁護士が代理人となって手続きを滞り無く進めてくれます。

弁護士を代理人にすることで「裁判所へ行くという精神的負担」「調停員と面談するという心理的負担」などの悩みが軽減できます。

離婚を弁護士に相談するタイミングはいつ?

離婚を弁護士に相談するタイミングはいつがベストなのでしょうか。離婚問題では、まずは夫婦で話し合いをおこない解決の方法を探っていくことが多いですが、その状況によって弁護士に相談するタイミングが異なります。

弁護士に相談するタイミングについて詳しくみていきましょう。

離婚をするか迷っている

「離婚を考えている」「離婚を切り出された」など、離婚するかを迷っているときはストレスに押しつぶされそうになって、私生活はもちろん家事や育児がいつも通りにこなせず情緒不安定な状態に陥ることもあります。

弁護士が依頼者の置かれた状況を客観的に見て「離婚するのが良いのか」「離婚せずに復縁を目指すべきか」「一旦、別居して冷却期間を置くのが良いか」など、依頼者にとってベストな回答を用意してくれるでしょう。

弁護士から「解決の道筋を示してもらう」「解決方法を提案してもらう」ことで精神的なストレスからも解放されますので相談するメリットは多いです。離婚をするか悩んでいる場合は、いち早く弁護士に相談することが適切な対応です。

慰謝料・養育費が折り合わない

協議離婚において争点になるケースが多いのが慰謝料・養育費です。何度協議しても慰謝料・養育費が「折り合わない、」「相手が応じてくれない」という場合には、弁護士が和解交渉をおこなうか、あるいは裁判所で解決を図ることになります。

子供が成人になるまでに支払われる養育費は、離婚後の生活設計に大きな影響を及ぼします。慰謝料・養育費の「交渉はまだだが、折り合わない可能性がある」「交渉したが折り合わない」という時には弁護士に相談して適切な慰謝料・養育費を獲得することが大切です。

相手が離婚してくれない

離婚を切り出したが相手が離婚に応じてくれないということは珍しくありません。「まだやり直せると思っている」「子供が幼いから、離婚に納得いかない」「離婚すると経済的に苦しくなる」など、相手が離婚を拒否する理由は様々です。

相手が離婚を断固として拒否し続ける場合に、離婚を成立させるためには家庭裁判所で法的な措置が必要になります。このような相手が離婚に応じないという場合も弁護士に相談する必要性は高まります。

相手から離婚を切り出されたが離婚したくない

離婚を切り出されるのはある日突然ということが多いです。しかし、離婚を切り出されたけど、こちらには離婚の意思は全くないというケースも珍しくありません。

相手から離婚を切り出されても「法定離婚事由」に該当しない場合、自分が認めない限り離婚は成立しません。法定離婚事由に該当するか否かの判断は法的な見解が求められますので、まずは弁護士に相談することが適切な解決のための近道です。

離婚協議書を作りたい(公正証書化したい)

協議離婚において離婚を口約束だけで終わらせてしまって、後で相手が約束を守らないということがよくあります。相手が慰謝料の支払いの約束を守らなかった場合でも、“証拠”が無ければ財産の差押え(強制執行)ができないという結果を招いてしまいます。

協議離婚で約束した内容の証拠を残すためには離婚協議書を作成する必要があります。そして、離婚協議書を公正証書化することで法的な強制執行力を持つことになります。

離婚協議書や公正証書の作成は離婚に関する法的知識が必要になりますし、手続きに手間がかかります。法的に有効な離婚協議書を作りたいと考えたら、弁護士に相談する必要性がでてきます。

財産分与の割合が分からない、勝手に財産を処分された

離婚に関する財産分与においては半分ずつ分けるのが基本ですが、財産分与には現金以外にも家や車、貴金属、有価証券、年金、退職金など、様々な財産が対象となり換価する必要があるものも多くあります。

財産を取得したタイミングやお互いの収入などによっても財産分与の対象となるか否かが異なりますので、離婚時に揉めることが多くなります。

財産分与では、一方が「勝手に財産を処分する」「財産隠しする」などのケースがよくありますので、早めに弁護士に相談してその後の対処を考える必要があります。

浮気相手に慰謝料請求したい

浮気相手と不貞行為があったときは、夫(妻)と浮気相手の両方に慰謝料請求することができます。ただし、不貞行為があったという事実だけでは慰謝料を獲得することができません。

浮気相手から相応の慰謝料を獲得するためには、不貞行為があった事実を立証する様々な証拠資料をどれだけ揃えられるかが重要になります。不貞行為が許せないと思ったら弁護士に相談して戦略的な請求方法を検討する必要があります。

離婚調停がうまくいかない

離婚調停は、慰謝料、養育費、親権・監護権、財産分与など離婚後の取り決めを当事者と裁判所が選任した調停委員との間で解決に向けて話し合いを行う手続きです。この離婚調停は不調(不成立)となるケースも少なくありません。

離婚調停がうまくいかない場合には離婚問題を解決するには訴訟を提起することになります。調停、訴訟(裁判)いずれも、裁判所に対して「証拠」を提示して論理的に理由・根拠を説明して、有利な解決を図らなくてはなりません。そのためには、弁護士に依頼して代理人になってもらうのが自分の主張を通すための有効な方法です。

また、相手が弁護士を立ててきたときには、当然ながら、こちらも離婚に強い弁護士に依頼しないと調停は苦戦することになるでしょう。

別居の婚姻費用を払ってくれない

別居にかかる費用には、家賃、光熱費、食費、携帯電話代、交通費、日用品代など、多くのお金が必要になります。また、別居したいけど、別居期間中の生活費が工面できないという人も少なくないと思います。

離婚していない限り夫婦には法的な婚姻費用分担義務がありますので、別居期間中の生活費は婚姻費用として相手に請求することができます。

別居期間中の「生活費を確保するため」「離婚への準備を進めておくため」にも、別居するタイミングで弁護士に「婚姻費用」について相談するのは良い判断と言えるでしょう。

慰謝料・養育費を払ってくれない

いったん取り決めた慰謝料・養育費の支払いが滞った場合、回収する方法はいくつかあります。まずは内容証明郵便によって支払い催促を行い、その次に裁判所による履行勧告、履行命令へと進みます。

それでも支払わない場合は、強制執行によって給料等を差し押さえることで未払金や将来の養育費を含めて確実に回収できます。

相手によっては、慰謝料・養育費を支払いたくないために「仕事を辞める」「わざと借金をする」というケースも珍しくありません。強制執行によって給料を差し押さえるための裁判所への申し立て手続きは複雑ですので、まずは弁護士に相談することから始めるのが得策です。

親権争いになっている

未成年の子がいる場合には、離婚後の親権者を夫婦のどちらかに決めなければ離婚はできません。通常、親権を持つ親権者が実際に子供を引き取って育てる「監護者」を兼ねることになります。離婚となったときに未成年の子がいる人にとって大きな問題になるのが「親権」です。

親権争いになったときに、とりあえずどちらかを親権者として離婚成立後に改めて話し合おうと思っても、離婚届に記載した親権者は戸籍に記載されることになります。一度、戸籍に入ったら、そう簡単に親権変更できるものではありません。

離婚の際に「親権争いになる可能性がある」「すでに親権で揉めている」と言う場合には、できるだけ早く弁護士に相談して親権獲得への糸口を探る必要があります。

面会交流を拒否したい、拒否されて困っている

面会交渉とは離婚後に親権者又は監護者にならなかったほうの親が子供に面会したりして一緒に時間を過ごすことです。この権利のことを「面接交渉権」と言いますが、あくまでも子供の幸せのためのものですので、基本的には子供に合わせないということはできません。ただし、子供の利益にならない場合は面会交流が制限されることもあります。

いずれにしても面会交流は親の権利ではなく「子供の権利」ですので、面会交流を「拒否したい」「拒否されて困っている」という場合には、弁護士に依頼して相手方との交渉を試みるべきでしょう。

離婚の弁護士費用の内訳と相場

離婚の弁護士費用はすべての法律事務所が一律料金ではありません。そのため、分かりにくい面がありますが、ほとんどの弁護士が「旧日弁連報酬基準」の料金体系をもとに費用を定めていますので相場というものはあります。

離婚の弁護士費用の内訳と相場について見ていきましょう。

法律相談料

法律相談料とは、弁護士と対面で相談する際に発生する費用のことです。一般的に法律相談は30分5,000円(税別)という料金に設定している法律事務所が多いようですが、中には離婚問題は相談料を無料にしている事務所もあります。

法律相談は無料だから必ずしも良いという訳ではありません。5000円という少額でもお金をいただく以上は、弁護士も一生懸命アドバイスをしますので、悩みがあれば有料でも法律相談を受けてみる価値はあります。

着手金

着手金とは、弁護士と契約を結んで正式に依頼した際に先に支払う費用のことです。弁護士が離婚事件に取りかかる際の各種調査のための前金と考えれば分かりやすいでしょう。

この着手金はデポジット(預り金)とは違いますので、問題が解決したあとも返金されることはありません。離婚問題の着手金は、交渉、調停、訴訟のように依頼する内容によって費用の額が変わることが一般的です。

費用相場は離婚交渉で20万円前後、調停が30万円前後、訴訟が最も高く着手金は40万円前後が多く見られます。

報酬金

報酬金とは問題が解決した際に支払う費用のことです。別名で成功報酬金とも言われます。この報酬金は、あらかじめ金額を設定してそれを報酬として受け取る法律事務所もあれば、弁護士の介入したことにより解決した金額(経済的利益のパーセンテージ)から報酬を得る事務所もあります。

あるいはどちらか高い金額を適用する法律事務所もあります。例としては「報酬金25万円か経済的利益の20%のいずれか高い方を選択」のような設定です。

離婚の報酬金は着手金と同様で交渉、調停、訴訟により費用は変わります。相場は離婚交渉で25万円前後、調停で30万円前後、訴訟費用が最も高く40万円前後が多いようです。また、経済的利益は20%前後に設定している事務所が多く見られます。

日当

離婚事件における日当とは、弁護士が出張により相手方と和解交渉をおこなったり、調停の際に家庭裁判所へ代理人として出廷したり同席する場合の費用です。

一般的に1日あたり2万円~5万円で交通費は別という法律事務所が多くなっています。

実費

離婚事件の実費とは、通信費(FAX)、切手代、印紙代、内容証明費用、交通費などのことです。あくまで実費ですので、これらの金額に事務所の手数料がのることはありません。

これらの実費は問題解決時に報酬と合わせて請求されます。

弁護士の離婚事件の主な取扱い項目と費用相場

離婚問題の弁護士費用は依頼したい事件ごとに費用は変わります。また、費用も法律事務所によって違います。こちらも「旧日弁連報酬基準」によって大体の弁護士費用相場というものがありますので、離婚事件ごとの費用相場についてご説明します。

離婚協議書、公正証書作成

協議離婚の話し合いは終わって離婚条件も決まったので、その内容を弁護士監修のもと離婚協議書にして公正証書化したいという相談があります。

離婚協議書を作成しておけば、後で相手に違約が発生した際も、強制執行など強硬な措置を取ることができます。口約束だけで離婚せずに離婚協議書を作るのは有効です。

このような交渉以外のスポット的な仕事も弁護士は対応します。離婚協議書作成の費用相場は10万円~15万円が一般的です。その他に手続きのための実費(公証役場への交通費、FAXなど通信費、切手代、収入印紙代、内容証明費用など)が別にかかります。

離婚交渉

離婚交渉とは相手方あるいは相手の弁護士と慰謝料、養育費などの和解交渉をおこなう手続きです。離婚にいたる原因やその割合などを判例に照らして交渉をおこないます。事案によって、弁護士がおこなう交渉手続きは変わりますが、「内容証明郵便」「メール」「電話」「面談」などによって依頼者が有利となるような交渉をします。

離婚交渉に弁護士が介入したら、相手も慰謝料、養育費の支払いに応じる可能性が高くなりますので、トラブルが長引いている場合には依頼する価値はあります。

離婚交渉の費用相場は着手金が25万円前後、報酬金は25万円前後か経済的利益の20%のいずれか高い方となる、費用体系が多く見られます。

離婚調停

離婚調停とは裁判所を介して慰謝料、養育費、親権、面会交流などの和解をおこなう手続きです。家庭裁判所の調停委員が双方の意見を聞いて、仲裁をおこないますが、必ずしも希望通りの解決が得られないことも多いため、弁護士に調停のサポートを依頼する人が多いです。

弁護士は、調停委員に対して依頼人の主張を代弁する、証拠を提示するなど、代理人として交渉手続きをおこないます。

弁護士の調停費用は一般的に着手金は35万円前後、報酬は30万円前後あるいは経済的利益の20%のいずれか高い方という費用体系が多く見られます。

離婚訴訟(離婚裁判)

離婚訴訟は調停で和解できなかった場合に、裁判所に訴状をだして裁判により解決を目指す手続きです。その際には、訴状・答弁書と証拠書類などを合わせて裁判所に提出しますが、法律に従って準備する必要があるため、訴訟は弁護士に作成・サポート含めて依頼するのが一般的です。

訴訟では弁護士が法律の観点から依頼人の正当性を代弁し裁判で有利になるような証拠をもとに権利主張をおこないます。

弁護士の訴訟費用相場は着手金40万円前後、報酬40万円前後あるいは経済的利益の20%のいずれか高い方となる費用体系が多いようです。

不貞行為の慰謝料請求

夫の不貞行為(浮気)に対して夫や不倫相手に慰謝料請求する手続きです。この不倫慰謝料請求も一般的に着手金と報酬金が発生します。着手金30万円前後、報酬金30万円前後あるいは経済的利益が20%のいずれか高い方となる費用体系が多いようです。

すでに離婚問題を弁護士に依頼している場合には、着手金、報酬は発生しないケースが多く、不倫相手に対しての請求のみ着手金がかかります。この不貞行為の慰謝料請求が示談で和解できずに損害賠償訴訟となった際には訴訟費用などが別途かかります。

その他、婚姻費用、親権、面会交流など

その他にも離婚に関して弁護士が提供している法律サービスはたくさんあります。別居時の婚姻費用の請求、親権獲得のための請求、年金分割の手続き、面会交流請求、子供の戸籍などの項目があります。

これらの手続きは弁護士費用の着手金・報酬金の料金内に含まれる項目もあれば、別料金として請求されることもあります。相談時に弁護士に見積りをもらうようにしましょう。

弁護士との契約や費用についての注意点

弁護士との契約を途中解約したいときの費用の支払い

「弁護士と相性が合わない」「交渉の進め方に不満がある」など、委任している弁護士を途中で乗り換えたいと考えることがあるかもしれません。また、弁護士に依頼後に「離婚しないことを決めた」場合にも解約の必要性がでてきます。

弁護士の途中解約に関しては「委任契約は、各当事者がいつでもその解除をすることができる(民放651条1項)」と定められていますので、解約理由にかかわらず、いつでも解約・変更することができます。

ただし、弁護士に仕事を依頼したときに支払う「着手金」は原則として戻ってきません。委任契約書の内容に記載されているはずですが、基本的に着手金は成功、不成功に関係なく弁護士にその案件に対応してもらうために支払う弁護士費用の一部であり前払い金ではありません。

また、着手金を分割払いにしている場合は、その後も着手金の残額を支払う必要があるのか、解約するので不要とするのかは弁護士によりますので、弁護士との話し合いで解決するほかありません。

契約内容が変更することで費用が追加・増額するケース

離婚問題では、相手がどのような出方をするかによって手続きが変わることがあります。例えば、相手との和解を目指して離婚調停のサービス内容で依頼していたものの、和解できずに訴訟での解決を余儀なくされることがあります。

夫の不倫相手への慰謝料請求では、相手が不倫を認めない場合には交渉で解決できないため、損害賠償訴訟が必要なケースも出てきます。

このような場合には、契約したサービスの移行(追加)というものが必要になりますが、当然ながら費用も追加で必要になります。このように交渉時に予測できないトラブルが発生して別な手続きや交渉が必要になることがあります。

契約の移行(変更)で多いのが「交渉から調停へ移行」「調停から訴訟へ移行」、「調停から審判に移行」などがよくあります。

契約内容の追加・増額で想定外の出費にならないように準備しておきたいものです。弁護士への相談時には移行が必要になる可能性がある契約内容や費用などについても説明を受けておくことをお勧めします。

弁護士費用が減額するケース

弁護士と契約した内容が途中で変わることにより費用が安くなるケースがあります。例えば、当初は離婚訴訟も視野に訴訟事件として弁護士と契約したものの、早期に調停により和解解決した場合などは、高い訴訟費用から安い調停費用に弁護士費用が減額されることがあります。

このように契約していた解決方法と違う方法により問題解決した場合には、弁護士費用が減額されることがあるので覚えておきましょう。

また、別な意味での弁護士費用の減額というものがあります。これは依頼者が経済的な理由で弁護士費用の支払いが困難になった場合に、本来の費用よりも減額(割引)したり支払い方法を分割にしてあげたりするものです。

弁護士には弱者救済という考え方が職務にありますので、経済的に苦しくても、離婚問題を弁護士に解決して欲しいときには、思い切って相談してみることです。

離婚問題の弁護士の選び方

離婚事案はなかなか法律だけで割り切れるものではありません。弁護士によっては、法律という切り口でしか解決を考えられないために「結果を出せない」「条件が極端に悪くなる」というケースがあります。

離婚問題の弁護士選びでは、離婚の法律に詳しいのはもちろんのこと「依頼人としっかり向き合える」「粘り強く交渉できる」など別な要素も求められます。

離婚で弁護士を選ぶ基準として次のような事項が挙げられます。

離婚を専門にしている

弁護士に依頼される事件処理は、離婚、相続、刑事、破産など多様な事案がありますが、弁護士によっては、蓄積された知識と多くの実績・経験から自信のある分野だけを取り扱っている弁護士も多くいます。

離婚の事案を依頼するなら離婚を専門に取り扱う弁護士に依頼するのが良いでしょう。離婚問題は人間の感情が大きく左右する分野であるため、相手の出方を見極めて戦略的な対処が必要になる場面も多くあります。

離婚を専門にしている弁護士に依頼することで、これまでの経験をもとに最適な提案をおこなってくれます。交渉から訴訟、裁判にいたるまで離婚問題解決に向けて有利に進めてくれるでしょう。

話しやすい、よく話しを聞いてくれる

弁護士に依頼した人の体験談の中に「話しをあまり聞いてくれなかった」「とっつきにくかった」などの不満の声が聞かれることがあります。離婚問題の弁護士の仕事は、これまでの夫婦関係のもつれを解決する、依頼者の主張を代弁するのが仕事です。

そのため、一つ一つの案件に対し的確に対処するためには依頼者の話しをよく聞いて案件の全体像を掴んでおかなくてはなりません。

離婚を専門に扱う弁護士なら、依頼者とのコミュニケーションが適切な解決につながると言うことを理解していますので、対話を重視してしっかり話しを聞いてくれるでしょう。

同性の弁護士(女性弁護士)

離婚問題を弁護士に相談・依頼する場合は、自分の心境や家庭の状況、性交渉の頻度、離婚に至る経緯など、プライベートな事情を説明する必要があります。そのため、異性(男性)の弁護士よりも、同姓(女性)の弁護士のほうが何事も話しやすいというメリットがあります。

最近では、女性の依頼者が女性の離婚弁護士を希望するケースが増えています。女性弁護士は、女性の依頼者の気持ちをよく理解し、問題解決に向けて細やかに対応してれくます。

依頼者にしっかりと寄り添ってくれることが多いため、同姓の弁護士に依頼したほうが離婚問題を適切に解決してくれるという期待ができます。

DV、モラハラなどの問題に詳しい

身体的暴力(ドメスティックバイオレンス)や精神的虐待・暴力(モラルハラスメント)があった場合、相手方に対して慰謝料を請求することができますが、たとえその事実があったとしても慰謝料が確実にもらえるわけではありません。

慰謝料を得るためには、DVやモラハラがあった事実を具体的に証明しなくてはいけません。DVやモラハラ事案では協議離婚での解決が難しいため、調停や裁判までもつれ込むケースが多くを占めています。

離婚を成立させるためには、調停において戦略的な別居が必要になりますし、裁判においては夫婦関係の継続が困難であることを立証しなくてはいけません。

有力な証拠にはどのようなものがあってどうやって入手すればいいのかは、DVやモラハラから守る法律である「DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)」に基づいて定められています。

離婚、DV、モラハラなどに詳しい弁護士であれば、必要書類の作成や相手方との交渉を有利に導くことはもちろん、法的のみならずメンタル的なサポートもおこなってくれます。

弁護士会の紹介

弁護士会は、弁護士法によって定められた弁護士及び弁護士法人を会員として構成される団体で、原則として地方裁判所の管轄区域ごとに設立されています。

現在では、全国に52の弁護士会があり、弁護士の紹介を希望する人に特定の分野に経験のある弁護士を紹介する制度が設けられています。無料法律相談も受け付けており、法律相談を担当した弁護士に直接依頼できることもあります。

一般的に紹介料は無料で、各弁護士会が窓口となってお住まいの地域を管轄する弁護士を紹介してもらえますが、必ずしも離婚問題に強い弁護士を紹介してくれる訳ではありません。

大切なご自身の離婚問題を解決するためには「相性の良い弁護士」「離婚に詳しい弁護士」を探して直接依頼するのが確実でしょう。

法テラス活用のメリット・デメリット

交渉や調停、裁判など離婚問題を弁護士に依頼する場合、様々な費用がかかります。国が設立した機関である法テラス(正式名称:日本司法支援センター)では、経済的に余裕がない人を支援する「民事法律扶助業務」が設けられています。

民事法律扶助では、法律相談援助、代理援助、書類作成援助の3つがあり、同一案件について3回まで無料で相談をすることができます。弁護士に依頼した場合の着手金・実費などをはじめ手続き、示談交渉、裁判所提出書類の作成にかかる費用を国が立て替える「立替払い」を利用できますので、自分は立替金を月額5,000円~10,000円ずつ分割して法テラスに支払っていくことになります。

法テラスを介して弁護士に依頼する場合、一般的な弁護士と比べて低い費用設定にされています。トータル的に見て法テラスを活用する最大のメリットは初期費用と全体的な費用を抑えることができるということです。

しかし、基本的に手取月収が18万2,000円以下の人でないと民事法律扶助を利用できません。民事法律扶助(持込案件)を利用する場合には、法テラスに対応している弁護士であれば選ぶことができますが、法テラスを利用して依頼すると費用が割安になるため、力を入れて取り組んでくれる弁護士が多くないという事実もあります。

費用が安い反面、離婚問題を解決できる可能性が高いとは言い切れません。再度、民間の弁護士に依頼する必要が出てくることもあるため余分に費用と時間がかかるかもしれません。

費用で悩むよりもまずは弁護士に相談すること

弁護士に離婚相談したいけど費用面が心配という声がよく聞かれます。その理由として「法外な弁護士費用を取られないか」「弁護士費用の相場がいくらか知らない」「追加で費用がかからないか」など、離婚と弁護士費用について詳しくないために、ついつい先入観で不安を持ってしまうようです。

しかし、ここでご説明したように離婚を弁護士に相談して解決を図るメリットはたくさんあります。費用や支払い方法についても柔軟に対応してくれる弁護士はたくさんいます。

弁護士に「解決までの道筋を面談時に示してもらう」「獲得できる慰謝料・養育費を示してもらう」など、メリットを確認の上、依頼するかどうか決めるのが賢い弁護士の活用方法です。

離婚問題で悩んだら、まずは弁護士に相談する事が初めの一歩です。

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